信じる


目が合った瞬間
キスをされた。

幸樹:「やっぱ言わなくていいよ。杏里が選べないの知ってるしwww」

顔が熱い。

幸樹:「杏里、顔赤いよ?」

杏里:「そういうこと言わないでー」

そう言いながら
手で顔を覆う。

幸樹:「かわいっ」

こんな幸せはないと
幸せに浸っていた時だった。

幸樹:「杏里、携帯鳴ってるよ。」

杏里:「え、あ、ホントだ。」

ベンチの脇に置いてあった
携帯を見て
ウチは顔が真っ青になる。
画面表示されていたのは
隼斗くんの名前だった。

幸樹:「…誰?」

杏里:(…見られた。)

携帯を取って
通話ボタンを
押そうとした瞬間、
幸樹に手を止められた。

幸樹:「男?」

杏里:「えっと…」

幸樹:「男なら出るなよ。昨日杏里が縛ってもいいって言ったんだぞ?俺の前で破る気か?」

何も言い返せなかった。

杏里:「…ごめん。」

ただごめんと
一言だけ言って
ウチは電話に出てしまった。

杏里:「もしもし。」

そう言いながら席をはずす。
幸樹はあきらかに
不機嫌になっていた。

隼斗:「今大丈夫かな。」

杏里:「あ、はい。」

そう答えた自分が
すごく息苦しくなる。

隼斗:「昨日のことなんだけど…」

杏里:「聞きましたよ。この前言ってた事とは真逆で隼斗のこと責めてました…」

隼斗:「…そっか。」

杏里:「もう戻りたくはないって…それでウチが変なこと言っちゃってケンカになっちゃいました…」

隼斗:「ごめんっ!!俺のせいで2人がそんなことになっちゃって…」

杏里:「いえ、大丈夫ですよ」

隼斗:「とりあえず美和に何回か電話してみる。」

杏里:「はい。ウチも明日謝って隼斗くんの気持ち、ちゃんと説明しときますね。」

隼斗:「ありがとう、じゃぁね。」

電話を切る。
ふり返って幸樹を見る。

杏里:(絶対、怒ってる。)

杏里:「あの…」

幸樹:「誰なの?」

杏里:「え、…」

幸樹:「電話の相手。」

杏里:「…美和の彼氏。」

幸樹:「なんで杏里がそいつと繋がってんの?知り合い?」