後ろから優しく包まれる。


………ん?


いつの間にか、要も服を脱いだらしく

要の体温が直に背中に伝わって来る。


「杏花、こっち向いて」


耳元で甘く囁かれると、

魔法がかかったみたいに身体の芯から熱を帯びる。


要が私の肩に手を掛け、

ゆっくりと要の方へ向かされる。

艶気を帯びた彼の視線は私の瞳を捕らえて離さない。


そして…そのまま……

ベッドへゆっくりと押し倒され


「アイツら、杏花は俺のもんだっつーの」

「……へ?」


アイツら?

さっきの社員さん達?

社員さん達に嫉妬してるの?

フフフッ、私は要……一筋なのに。


私は嬉しくて、

全裸なのを忘れて抱きついた。