「一体どういう事なんだ?!杏花は大丈夫なのか?」

「私が本田(早苗)より受けた電話では、清二様の雇われた者たちに拉致され、監禁されていたとのことです」

「それで、杏花は無事なのか?!」

「はい。先ほど無事救出したとの事です。今頃、本宅へお着きの頃かと…」

「ケガは?ケガはしてるのか?どうなんだ!?」

「はい、大きなケガは無いようですが…」


沢田は言葉を濁した。

バックミラー越しに歪めた顔が映っている。


はっ!?

もしかして、杏花に何かあったのか?


俺はいても立ってもいられず、


「おい!!いいから言え!!」


俺は更に声を荒げて問い質した。