「まぁ、俺に抱かれるか、あの写メの男に抱かれるか?…だな」
採用理由が、妊娠しやすいくらいの健康体だっただけで……。
ホント最ッ低ぇ――!!!
「今夜まで時間をやる。それまでに考えておけ」
彼はそう言い残して、部屋を出て行った。
私は彼の言葉が、頭の中をグルグル回って…
しらないうちに涙が溢れていた。
ホントにホントにどうしたらいいの?
父親との約束期限は明後日なのに……。
彼の言う通り、私には“結婚”しかないんだ。
彼の言葉を思い返してみた。
『昼夜を問わず…』アレって“する”にはいつでも…って事?
『住居は…』アレって有無を言わさずココに住めって事なんだわ。
『外部との接触…』アレは後継者争いに対応する為。
『お給料…』そっか、だから3年で無制限なのね。
目の前に置かれたカードを目にして…。
エレベーター専用IDとブラックカードが。
私……まんまとハメられた?



