社長と秘密の生活



「杏花さんが孫娘だったら、きっとお嫁に出すのが惜しくなるわねぇ。ねぇ、あなた?」

「あぁ、本当に…」

「お世辞でも嬉しいです」


2人のにこやかな笑顔につられて、

私も自然と笑みが零れる。


2人の笑顔のスパイスで、

紅茶がより美味しく感じられた。



「杏花さん、最近何かあったの?」

「えっ?何でですか?」

「前に比べて、疲れていると言うか…暗いと言うか…私の気のせいかしら?」

「………」