社長と秘密の生活



仕事を終え、すぐ上階の自宅へ帰宅。

はぁ……疲れたぁ……。

現在の時刻、深夜2時。


ガチャッ――――


玄関のドアを開け、シーンと静まり返る部屋へ。


……カタッ。


「おかえりなさいっ!」

「はっ!?起きてたのか?」

「うん。だって、私が出来ることなんて…他にはないもの」


杏花は笑顔で出迎えてくれた。

仕事で疲れて帰っても、俺にはこの笑顔が待っている。

結婚っていいもんだな。


「要、ご飯は?先にお風呂入る?」


杏花は俺のジャケットを脱がしながら、

俺の顔を何度もチラチラ覗き込む。


俺はそんな事をする杏花が可愛くて…

思わず振り返り、杏花をギュッと抱きしめた。