何かしらダメな所は無いかと探すけど、
何も見当たらない。
……というより、
そんな事をしている自分の心が一番ダメだと気付かされる。
こうも完璧だと嫌味を通り越して清々するね。
本当にいるんだね。
“天は二物を与えず”って言うけど、
きっと神様も要の美貌に見惚れて気付いてないのかな?
もう、こうなりゃ崇拝しないと。
神も味方につけてる?……要に。
私は今日から“要教”の信者になりますよ?
要がクルーザーを停泊させて、デッキに来た。
「杏花、あんまり乗り出すと危ないぞ!?」
「うん、大丈夫だよ。要ってクルーザーも操縦出来るんだね?」
「あぁ、これか?だいぶ前に取ったんだよ」
私のもとへ来た要。



