「すごいね・・・。晴菜の血・・・すげー綺麗・・・。」


悠矢は何度も何度も私の腕に刃を置いては引き、置いては引きを繰り返していた。

そのうちなんだかクラクラしてきて目の前もぼやけて悠矢の顔も良く分からなくなった。


嫌っ・・・私はもっと悠矢の顔を見たいの・・・。

「晴菜・・・?晴菜?!晴菜ってば!!」

最初は大きく聞こえていた悠矢の声も

だんだん聞き取りにくくなって・・・

終いには聞こえなくなった。

それで意識を手放したと確信した。