不思議と、何も起こらない旅だった。 旅立ったばかりの頃、様々な敵から襲撃を受けたのが嘘だったかのように、穏やかな時間が流れている。 青い空に流れる雲はどこまでも白いし、見渡す限り広がる草原にも、優しい風が吹いている。 世界が自然のバランスを崩していること。 イサ達の国から連絡がないこと。 それらは非常に気がかりだったが、こうしてマイを無事に保護できていることは、イサとエーテル、そしてテグレンにも安心感を与えていた。 そんな、ある夜のことである。