「お前の家、しらないんだけど。」




車を発進させ、数分たつと先生が聞いてきた。




「はい・・・あ、そこ右です。」



「もとはやく言え!!」



曲がり角は、すぐそこで先生はハンドルをきって右に曲がる。




「すみません。」




・・・・・・・・・・・「ここです。」




「そうか。
 今日は、つかれただろ?
 ゆっくり休め。」



「はい。ありがとうございます。」



「じゃあな。」



「さようなら。」



先生は別れを告げると、車を走らせた。



・・・オレ様だけど、ちゃんと生徒のことを考えてるんだ。



今日は疲れたから、はやめに寝よう。


わたしは、植木蜂の下に隠してある鍵を取り出し、約一日ぶりの家にはいった。



そのときのわたしは気がついていなかった。


明日からは“アレ”があることを・・・。



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