* そして学校。 オレは説明を左から右へと聞き流し、ボーッと授業を受けていた。 朝のアレは夢だった。 ただオレが寝惚けていて、夢と現実がごっちゃになっていただけだ。 そう自分に言い聞かす。 「――ん、廉(れん)!!」 名前を呼ばれ、急に頭を叩かれた。 隣を見ると、友達の正紀(まさき)が呆れた顔で教科書を構えている。 「何か用?」