少々イラっとし、オレは目を開けた。 定まらない視界。 徐々に焦点があってくる。 目に飛び込んできたのは、オレのアホ毛を引っ張る少女だった。 ――手のひら大のサイズの。 「うおぁっ!!」 「キャッ!!」 思わず飛び起きる。 驚いた少女が飛び退いた。 「何よ!突然飛び起きること無いじゃない!」 彼女はオレの目の前を飛んでいる。 目を擦り、もう一度確認する。