放課後。 オレは自転車を押しながら、正紀と二人で道を歩いていた。 学校から家まで自転車で二十分。 学校と家が同じ市内にあるオレにとって、市外に出ることは一種の冒険でもあった。 「どこにあるんだし」 「すぐそこだ。学校の近くにコンビニなんて、考えたもんだよな」 「儲かるなー」 学校の裏へ出ると、チラリとコンビニが見える。 逸る気持ちを抑え、足を踏み出した。