『必ず乃愛を僕の物にして みせるから』 そう言うと、 あたしの右手の甲に軽く触れる程度のキスをして カノンはあたしの部屋から 出ていった カノンが出ていった後も、 カノンがキスをした手の甲が 熱かった カノンが政略結婚の為に あたしに会いに来たなら 嫌いになれるのに、 「……ずるいよ、カノン」 友達を、カノンを、 「嫌いになれるわけないよ……」 あたしはしばらく右手の薬指を見つめていた