永遠の愛

「うん?何?」

「あのさ、一条くんの隣に居る子」

「あぁ、里桜香(りおか)?」

「うん、天野(あまの)さん…」

「里桜香がどした?」


そう、あの茶髪の派手なギャル。


「いつもあぁなの?」

「いつもあぁって何?」

「鏡しか見てないじゃん、あとネイルと」


不満げに言った私に一条くんは声に出して笑う。


「里桜香はそー言う奴だよ」

「そー言う奴って…。一条くん仲いいんでしょ?よく話してる所見掛けるから」

「まぁ、仲悪いといいほうで言えば良いほうかな?」

「前の先生の時もあぁなの?」

「んー…前は違うかな。美咲ちゃんと正反対のセンコーだったから」

「って事は私、舐められてる?」

「ハハッ、そんな事ねぇよ。アイツは色々何でも分かってる。美咲ちゃんの事もいい担任だって分かってる」

「会ったばかりだよ?分かるって、会ったばかりなのに分かんないでしょ?」

「さぁ、ね。里桜香はそー言う奴だから」


何かが引っ掛かった。


“里桜香はそー言う奴だから”

“美咲ちゃんの事もいい担任だって分かってる”



一条くんの言った言葉が頭に引っ掛かって何だか離れなかった。


なんだろ、その意味不明な言葉。

その日はずっと気になって、気になって仕方がなかった。