永遠の愛


「可愛いねー」


香恋ちゃんが持っているうさぎのヌイグルミをツンツンと突く。


「うん。いつも遊んでる」

「そっかぁー…ウサギちゃんも喜んでるね」

「うんっ!」


頭を撫ぜ撫ぜしたり長い耳をユラユラ揺らしたりする香恋ちゃんに思わず頬が緩んだ。


「あ、そうだ。お姉ちゃんね、香恋ちゃんにプレゼントあるの」

「プレゼント?」


袋に入った本を取り出そうとする私を香恋ちゃんは不思議そうに眺めてた。


「はい、これ」


そう言って香恋ちゃんの小さな膝の上に置くと香恋ちゃんは本を捲った。


「わんわん」


そう言った香恋ちゃんは犬に指差し私に視線を向ける。


「うん、ワンワンだね」

「うん」


そして私は下にあるボタンと押すと、“ワンワン”と可愛い鳴き声で犬が吠えた。


「きゃーっ、」


ケラケラ笑う香恋ちゃんは面白いのか何度も何度も色んな動物のボタンを押して一人で笑ってた。


「ごめんね、美咲」

「え?いいよ、いいよこれくらい」


葵はグラスに氷が入ったレモンティーをテーブルに置く。