永遠の愛

料理っていってもあまり作るのは上手くない。

だから何を作っていいのかもさっぱり分からなく、店内をグルグルと回って、とりあえず適当に籠の中へと材料を詰め込んだ。

スーパーの袋を二つ下げた私はマンションに戻り、買ってきた材料を冷蔵庫に詰め込む。


先に料理をする前に身の回りを片づけて少し休んだ後、私はキッチンに立った。


…ふと思った。


こうやって翔のマンションのキッチンで何かをするって事はほんの数回。

数回って言っても片手にはいるくらいの数。


しかも料理って言う料理なんて作った記憶がない。

まだ高校生だった若々しき頃、今思えば翔に縋りついてただけだった。


冷蔵庫から食材を取り出し、下準備をしていく。

少しならママの手伝いでやっていたけど料理は得意じゃない。

でも、留学中に毎日やってれば多少の事は何だって出来る様になった。


刻々と時間が過ぎ、気づけば１９時半過ぎ。


お風呂の湯でも入れようと思い、風呂場に向かう。

そしてキッチンに向かおうとした瞬間、ガチャッと開いた玄関に視線がいった。