「いいんじゃないんですか?私には関係ないので」


顔だけを向けてそう言った私は神経を足に集中させて前へと動かした。


別に、アカネさんが誰と付き合おうが関係ない。

それが翔だとしても関係ない。


嘘かホントかなんて分かんないけど、私には関係ない。



私は…

私はもう日本に居ないんだし、どうでもいいの。


別に逃げるって、そう思われてもいい。

今の現状から離れるって、そう思われてもいい。


とにかく、ここから離れたくて、離れたくてどうしようもなかった。


翔の周りの人達に誰にも会いたくないって、そう思ってしまった。