別にいいから。
別にお金を受け取らないのはいいから。
でも、一つだけ教えて?
「…退院、いつ?」
止めた理由を必死に探して、口から吐き出した言葉はそれだった。
なのに。
「それ言ってどうにかなんの?」
「……」
いかにも冷たい言葉だった。
「それ言ったら退院日に来るつもり?」
「……」
「だったら言わねぇけど」
「……」
「つか、別れてんのに何で俺の事気にしてんだよ」
「……」
「ほっとけよ、俺の事なんか」
スッと反対側の手で私の腕を振りほどいた翔は、そそくさとリビングを出て行く。
でも、
「…それはっ、違うでしょ!?」
リビングに行った翔を振り返って、咄嗟に叫んでいた。
翔に対して何がしたいのかなんて分んなかった。
ただただ会えば会う程に恋に対する苦しさと、自分の中でのよく分らない感情が私の何かをあやふやにしていたから。



