「センセーには凄い支えられたって感じ。センセーと言うか友達感覚だった。私にはそー言う人居なかったから」
「……」
「けど、美咲センセーと出会えて良かったよ」
「ありがとう。私も出会えて良かったよ」
昔の、昔の自分に会ってるみたいで切なくも、天野さんを見てると助けてあげたいってそう思ったの。
みんなが、私と似てるって言ってた事がなんとなく分った気がしたの。
「あと、一ヶ月と少しだけど宜しくね」
「うん」
ニコっと微笑んだ天野さんは私に背を向けたのかと思うと、「あっ、」と言ってもう一度私に視線を向ける。
「何？」
首を傾げる私に思い出すかのように天野さんは口を開いた。
「ほら、あの人。センセーの…」
「あの人？」
「そうそう。繁華街の警察で出会った人。怖そうだけど優しい人」
一瞬、頭を悩ませてしまった。
だけど、天野さんがそう言った事でハッと一人の人物が蘇る。
「も、もしかして諒ちゃんの事？」
思い浮かんで口にする私に天野さんは何度か頷いた。
