「あぁ、そうだ」
ふと思い出したかの様に口を開く一条くんに逸らしていた視線を戻す。
「何?」
「進路の事言ってたじゃん?」
「うん」
「俺、留学すっから」
「…え?」
目を見開いた反面、声を失った。
2学期頃からちょくちょく話しをしていた進路の事。
半分は高校生。あと半分は成人を越えたこの定時。
最後の学年であればもちろんその話題も触れる。
…なのに今、一条くんは留学って言った。
「本格的な美容師学校なんだけどさ、そこに行って修行してくっから」
そう言った一条くんは頬を緩ませた。
「留学って、何処に?」
「ニューヨーク」
「…ニューヨーク!?」
「そう。前々からそう言う話し持ち出されてたんだけどさ、行ってみようかなって」
「そう…なんだ」
「美咲ちゃんってさ、留学してたんだろ?」
「うん」
「どうだった?」
「どうって、良かったけど…」
だからと言って、私も今誘われてるんだ。
なんて絶対そんな事言えなかった。
ふと思い出したかの様に口を開く一条くんに逸らしていた視線を戻す。
「何?」
「進路の事言ってたじゃん?」
「うん」
「俺、留学すっから」
「…え?」
目を見開いた反面、声を失った。
2学期頃からちょくちょく話しをしていた進路の事。
半分は高校生。あと半分は成人を越えたこの定時。
最後の学年であればもちろんその話題も触れる。
…なのに今、一条くんは留学って言った。
「本格的な美容師学校なんだけどさ、そこに行って修行してくっから」
そう言った一条くんは頬を緩ませた。
「留学って、何処に?」
「ニューヨーク」
「…ニューヨーク!?」
「そう。前々からそう言う話し持ち出されてたんだけどさ、行ってみようかなって」
「そう…なんだ」
「美咲ちゃんってさ、留学してたんだろ?」
「うん」
「どうだった?」
「どうって、良かったけど…」
だからと言って、私も今誘われてるんだ。
なんて絶対そんな事言えなかった。



