…変な予感?
…俺の勘?
その諒ちゃんの言葉の方が嫌な予感だ。
昔っからそう。諒ちゃんって、何だか変な直感が湧くって言うか…
って言うか、私と似てるって何?
でも、それって翔も確か言ってた。
私と天野さんが似てるって。
家の中に入ってリビングに向かうと、天野さんはソファーで包まる様にして寝転んでた。
「…天野さん。とりあえずお風呂入ろ?」
ソファーの横でしゃがみ込んだ私は、そっと天野さんの髪に触れる。
その仕草で天野さんは閉じていた目を薄らと開けた。
「…セン、セ?」
不意に呟かれた小さな声。
震えそうなその声に私は耳を傾ける。
だけどそれ以上に声を出さない天野さんの頭をそっと撫でた。
「無理して言わなくていい。もうお風呂に入ったほうがいいよ」
そう言って、天野さんを風呂場に連れて行った私は、もう一度リビングのソファーに横たわって目を瞑った。



