目の先を歩く天野さんを見て、つい色んな事を考えてしまった。
と、言うのもその前に、何でこんなに心配性になってんのかって事。
酔いが少し回ってんのか、頭も心もスッキリしない。
その天野さんからスッと視界を逸らした時だった。
…なん、で?
思いもよらぬ遭遇で、今にも視界がボヤケそうになる。
この辺りの駅周辺は夜になると飲み屋が騒がしくなる。
だから深夜にも関わらず人は溢れかえる。
その、溢れた中から私は見つけてしまった。
…翔。
よりによってこんな所で見つけるなんて。
翔はもちろん私の存在になんて気付いてない。
友達と飲んでたんだろうか。翔の周りに若い男達が数人いる。
でも、だけど。
その周りで楽しそうにしている女達を見てしまった。
…誰?と思うより先に、つい翔の前職を考えてしまった。
そもそも今は翔と距離を置いてるわけで…って言うか、何で距離なんか置いてんだっけ?
と、一瞬考えてしまった。
まぁ、でもこうやってここから見て楽しそうにしてる姿を見たからこそ、私の選択は正しかったんだって、そう思ってしまった。



