「ケチだね」
「だって俺、美咲ちゃんの生徒だもん」
「知ってる。私、一応先生だし。でも一条くん前に言ったよ?学校外れると男と女だって」
「そーそーだから怖えーの。ほら、俺一応男だし、何すっか分んねぇよ」
チラっと私を見た一条くんはクッと口角を上げる。
「それにほら、俺…女に困ってねぇから」
続けて言った言葉にまた一条くんは柔らかく笑った。
「一条くんってさ、口上手いよね。だからほいほい女が寄って来るんだよ」
「つか俺、基本寄って来られんの好きじゃねぇから。追うほうだから」
「へぇー…そうなんだ」
「だから美咲ちゃんがもっと素っ気ない態度を俺にとってたらガツガツいっちゃってるよ?」
「何それ。私、そう言うの嫌いなんだけどな」
「じゃ、俺ら合わねぇじゃん」
そう言って笑った一条くん。
言ってる事は本当なのか嘘かは分かんないけど、私にとったら変な意味で良かったのかも知れない。
じゃないと、一条くんに優しさを求めちゃうから。
…きっと今の私は。



