永遠の愛

「ねぇ、諒也くんも食べて帰れば?どーせ、帰ったら葵ちゃんが作るんでしょ?」


カウンターキッチンからママの声が響く。


「あー…いいんすか?」

「いいじゃん。食べて行きなよ。ママも大勢の方が喜ぶしさ」


そう言った私は立ち上がってカウンターキッチンへと向かう。


「ごめんね、美咲」


向かった直後に背後から聞こえた葵の声。


「いいよ、いいよ。なんかママ…大量に作ってるし」


ママの隣に行き、鍋の中にグツグツと煮込んであるクリームシチューを覗き込んでから葵達を見た。


「なんか手伝うよ」


そう言った葵は抱えていた香恋ちゃんを諒ちゃんに預け、私の隣に来る。


「別にいいのに。私やるから」

「何でよ。美咲はゆっくりしなよ。疲れてんだし」

「私より葵の方が子育てで疲れてるじゃん」

「そんな事ないよ」

「はーい。もう二人とも言い合いしなくていいわよ。私がやるから」


呆れ口調で言ったママに私と葵は思わず苦笑いをする。

だけどママの負担を減らそうと、私と葵はテーブルに料理を運んだ。