何か、役にたちたい事があった。
留学までして、それを無駄にしないようにと、英語の事をもっと学びたいと思った。
だからその事でママに電話をすると、ママが探してくれた。
丁度引越しになると言って退任する先生と入れ替わりになる英語の教師。
自分から言うのもなんだけど、教師って言葉なんてまったく似会ってないけど、その為にも教員の免許までも取った
正直、不安もあるけど、私の今の結果を生かせればいいと思う。
「へぇー…いつから?」
資料を広げて見つめる私に葵はそう言ってパンフレットを掴む。
「9月からだけど、それまでに行って色々覚えなきゃ」
「そっかぁ。頑張ってね、美咲」
「うん」
葵とパンフレットを見ながら他愛もない会話をし、気づけば時計の針が7時を差していた。
「ご飯、どうする?葵ちゃんも食べて帰ったら?」
「あー…でも」
「諒也くん来るんでしょ?」
「もうすぐ来ると思うけど…」
「えっ、諒ちゃん来るの?」
思わず私は声を上げる。
「うん。迎えに来てくれる」
「うわー…変な意味でドキドキする」
「何それ」
葵はクスクス笑って私を見た。



