「今は何処に住んでんの?」
リビングに入った私はソファーに腰を下ろし葵に視線を向ける。
「諒也の家の近くのマンションだよ」
「へぇー…って言うか、なんか諒ちゃんの事を呼び捨てにしてる葵にシックリこない」
5年前は“諒也先輩”って言ってたのにな。
…懐かしい。
もう、あれから5年か。
「だって、“先輩”って言うの辞めろ。って言うんだもん。呼び捨てに慣れるまで1年掛ったよ」
そう言った葵は顔を顰めながら抱きついてきた香恋ちゃんをギュっと抱えた。
「あー…なんか葵らしいけど」
つい妄想をしてしまった私は思わずクスクスと笑みを零す。
「ねぇ、それよか美咲はどうだった?あっちでの生活は楽しかった?」
ワクワクして聞いてくる葵は抱えていた香恋ちゃんを隣に座らせ私に視線を向ける。
「うん。楽しかったよー。色んな経験いっぱいできたしさ、なんか凄い充実した5年だった。行って良かったって、そう心から思えた」
「良かったね。…芹沢さん美咲に凄く会いたかったと思う。口ではさ、一回も寂しいとか会いたいとか言ってなかったけど、本当は会いたくて会いたくて仕方なかったと思うよ?」
「うん。…それは私も同じだから」
不器用なのかもしれない。
“会いたかった”って、そう会った瞬間抱きつけなかった。
そう言う不器用な所って5年前と変わってないや。
リビングに入った私はソファーに腰を下ろし葵に視線を向ける。
「諒也の家の近くのマンションだよ」
「へぇー…って言うか、なんか諒ちゃんの事を呼び捨てにしてる葵にシックリこない」
5年前は“諒也先輩”って言ってたのにな。
…懐かしい。
もう、あれから5年か。
「だって、“先輩”って言うの辞めろ。って言うんだもん。呼び捨てに慣れるまで1年掛ったよ」
そう言った葵は顔を顰めながら抱きついてきた香恋ちゃんをギュっと抱えた。
「あー…なんか葵らしいけど」
つい妄想をしてしまった私は思わずクスクスと笑みを零す。
「ねぇ、それよか美咲はどうだった?あっちでの生活は楽しかった?」
ワクワクして聞いてくる葵は抱えていた香恋ちゃんを隣に座らせ私に視線を向ける。
「うん。楽しかったよー。色んな経験いっぱいできたしさ、なんか凄い充実した5年だった。行って良かったって、そう心から思えた」
「良かったね。…芹沢さん美咲に凄く会いたかったと思う。口ではさ、一回も寂しいとか会いたいとか言ってなかったけど、本当は会いたくて会いたくて仕方なかったと思うよ?」
「うん。…それは私も同じだから」
不器用なのかもしれない。
“会いたかった”って、そう会った瞬間抱きつけなかった。
そう言う不器用な所って5年前と変わってないや。



