「こんな時間から食べたら確実に太るよね…」
そう言った私に翔はクスクス笑い始める。
「つか、そんくらいで太る訳ねぇじゃん」
「太るよ!ダイエット中なんだし」
「え、マジで?」
「毎年ダイエッターなの」
「何だそれ。でも、ちゃんと食べねぇとな。もう1人いるから」
「うん」
そっと、お腹に触れ、私はロールケーキをフォークで切る。
太ると言いながらも目の前に美味しそうなロールケーキがあればつい手が出てしまった。
フワフワとするスポンジと滑らかなクリームが絶妙的に美味しく、もうそれだけで満足だった。
「美味い?」
そう言ってくる翔に何度も頷き、私は最後まで頬張った。



