永遠の愛


「…誰の所為でもないよ」


もう、誰の所為だとか、誰が悪いのだとかで責めたくなかった。

だって考えてみれば、誰も責める人なんて居ないから。


「…美咲、食べてないでしょ?」


すすり泣く声でそう言った葵はビニール袋からサンドイッチを取り出して私に差し出す。


「ありがと」


得にお腹も空いてなかったけど、私は頬張りながら学校に行くまでの時間、葵と居た。

帰ってきて早々、こんな目にあうのは正直辛い。


また色々考えて、色々悩んで…


でも、だけど時間は待ってはくれなくて、ママの死が迫ってる事に恐怖感を抱く。

だけど、そう思ってても学校に何もなかった様に出向かう事が相当に嫌で嫌で仕方がなかった。


「…美咲センセっ!」


学校に着いてすぐにそう呼んだのは天野さん。

振り向く私に天野さんは駆け足で私の傍まで来る。


「おはよ」

「おはようございます」


私と打って変わって、明るい天野さんの声に少しホッとした。