夕方


「んーーー。いっぱい買い物したぁ!!」

ベンチで伸びをしながらそういった。

「そうだな」

梨沙の周りには10個はあるであろう紙袋が。

「久しぶりにこんなに買ったかも」

「そうなのか?」

「いつもは1人だからな」

少し困った顔で笑っていた。
いつも1人…

「…よしっ!!じゃあ帰るか」

「えっ?あぁ…」

「ゆーじろー。荷物、半分持ってくれないか?」

「あぁ」

「今日はとことんゆーじろーに頼ってやる」

「そういうのは別に宣言しなくてもいいし」

「そっそうなのか」

少し照れていた。
今の梨沙は『生徒会長』の梨沙ではなく、『普通の女の子』の梨沙。
そう感じた。