俺らが行った頃、ちょうど点火をする所だった。

「あっ、広瀬くん!!」

先輩の大きな声に、周りが俺らをみる。

「ミニ夏祭の実行委員長を務めております、広瀬悠次郎です。今日の悪党退治もしてくれたんですよぉ」

そう言って先輩が拍手をすると、周りも拍手してくれた。
俺は余計なことを言うなというような顔で睨んだ。

「なので、点火式の点火は彼にお願いしたいと思うのですが、皆様どうでしょう?」

俺のことを無視して話を進める先輩。
周りにいた人たちの大きな拍手。
気付いた時には松明を持っていた。