私は、小さい頃に親が離婚した。
こんなことは、どこにでもありそうなことである。
お父さんが出て行って、お母さんは葬儀屋で働いていたので
家には当然夜中まで誰も帰ってこない。

だから、私は毎日のように近くにあるおばあちゃんの家に泊まっていた。
まだ小さい子供なので、親が居ないとやっぱり寂しかった。
「・・・お母さんまだ来(こ)おへんの?」
「今日は、ばーばの家に泊まるんやでー。」
おばあちゃんはそう言った
「お母さんに会いたい・・・」
私はそう言って泣きそうになった
「しゃーないなぁ・・・」
おばあちゃんが立ち上がったので、もしかして電話してくれるかも、そう思っていたらおばあちゃんが戻ってきて、片手にはバスタオルがある
「・・・?」
「ほら、こっち来(き)ぃ。」
私が行くと、おばあちゃんは背中にバスタオルを巻きつけて私をその、バスタオルと背中の間にいれた
そしておばあちゃんにおんぶされたまま、真っ暗な中外に出た