「ちょっと、危ないじゃないですか!
いきなり何するんですか!?」
「いや、ちまちましてて何かうっとうしかったから…」
「ひどいです!
もし私にキズでもついたらどうするんです!」
「いや、悪かったって…」
ほっぺを膨らませ怒っている
まぁ、ランプの精は体がケムリみたいなのでできるみたいだから、キズでもできたらってていうか、キズなんてできないでしょ…
「それより、早く人間にしてくれよ!」
白うさぎが前に出て言った
けどランプの精は…
「え〜、何か願い事聞くのが嫌になりました〜」
めんどくさそうな顔をして言う
「はぁ!?どういうこだよ、何でも叶えてくれるんじゃなかったのかよ!」
「そのつもりだったんですけど、何かさっきのでやる気なくしちゃいました〜」
「「そんなー!」」
脱力する二匹はすごくショックを受けていた
「おい、チェシャ猫のせいだぞ!」
「知るかよ!」
またケンカし始める
せっかく二匹の願い事がかなって静かになると思ったんだけど…
でもこれはホントにチェシャ猫が悪いよね…
「どうすんだよー」
二匹ははショックでその場に座ってしまった
そんな二匹を見かねたアリスが
「ランプの精さん、どうしたらこの二人の願い事を叶えてくれますか?」
ランプの精につめ寄って必死に聞いた
するとランプの精は
「ん〜、そうですね〜…
お腹がすいたから何か食べ物を持って来てくれます?
そしたら叶えてあげます…」
ランプの精…いや、むしろもうどこかのオジさんみたいに切り株の上に横になって言った
「食べ物…そんなのどこにも…」
悲しそうな顔をするアリス
ここまで来たんだし、最後まで力になってあげたい!



