「だ、大丈夫ですか!?」


体を押してきたのは黒い服を来た小柄な男の子だった


「あいたたた…」



大丈夫な訳がない、思い切り押されたのだから



「助けてくれたのは嬉しいけど、何で私を押すのよ!
普通あっちでしょ!」



「ご、ごめんなさい!」





足を痛めてるのにこの仕打ちはないでしょ…!



私は頭にきて、助けてくれた男の子を怒鳴っていた



すると茂みの中から



「助けてもらっといて怒鳴ることはねぇだろ…」



「まぁあれは完全にセドリックが悪かったんじゃがの…」



「…バカ…」



カッコいい男の人と、男の子と同じ服を着た女の子とおばあさんが出てきた




ってあのおばあさん…




「私にリンゴを預けた人だ!」



指をさして言うと、小人たちは



「何、あいつが黒幕か!」


「あのばあさんをやっつけろ〜!」



みんな一斉におばあさんと男の人と女の子に襲いかかった




けど



「あら、みんななにしてるの?」




ふぁ〜とあくびしをした白雪姫が起きてきたのだ



「えっ…?」




突然のことでみんな拍子抜けする



「白雪姫、目が覚めたのですか!」



「えぇ、とてもよく眠っていた気分よ?」



にこやかに笑う白雪姫に小人たちは涙を流しながら抱きついて行った


「白雪姫〜!」



「あらあら、みんな甘えん坊ね♪」



嬉しそうな小人たちに比べてこっちは…



「おい、どうなってんだよ?
あの毒リンゴの効果は5日間ほどだろ?
早すぎねぇか…?」



「はい、僕もそう思いました
おかしいですね、あの毒リンゴは成功してるはずなのに…」



毒リンゴ…



彼らから聞こえてきたのはこの言葉だった



もしかして



白雪姫には効いてなかったのかな?



あ、それともまさか…



「なんじゃ娘、何か言いたそうじゃな…」



「え、あ、いや…
もしかしてその毒リンゴの効果、キスして消えちゃったのかも…とか思って」



ハハハ、と笑って誤魔化す


でもおばあさんたちはいつしたの?的な顔をしていた


「えっと、私が男の子に突き飛ばされちゃった時に軽く…」



「うわ、お前最低だな…」


「え、僕のせいですか!?」



「他に誰がいるんだよ…」


「そんな〜…」