【オオカミ】



「わー、オオカミくんかっこいいですね…!」



「ほぅ、これまたいい男になったもんじゃの…」



「…かっこいい…」




みんなにベタベタと触られてちょっと気持ち悪い…




「けどまさかおまけでオオカミくんを〝人間〟にしてくれるなんていい妖精でしたね!」



「あ、あぁ、そうだな…」



え、何で俺が人間になってるのかだって?




それはさかのぼること1時間前…








「な、なんと感動的な絆なんでしょう!」



願いごとをすべて叶えて消えたと思っていたはずのランプの精がまた出てきていた



しかも号泣してるし…




「私、今まで願い事を叶えてきましたが、こんな人のために使う感動的な願いは初めてです!」



「は、はぁ…」



「というわけで、おまけととしてもう1つ願い事を叶えて差し上げようと思います!」



「えっ、マジで!」




みんな想像していなかった展開で驚く



「けどそれって、掟に反することなんじゃ…」



「大丈夫です、もう上の人には了解を得てますから!」



笑って言うランプの精はなんだか楽しそうだった




けど了解得てくるの早いな…




そんなことはお構いなしに、ランプの精は話を進めていった



「何でもいいんですよ〜?
お金が欲しいとか、新しい家が欲しいとかでも!」



「ん〜、そうじゃな〜」



「特にお金には困ってないし…」



「…家も住み慣れてる方がいい…」




…なんとも欲のない奴らだ…



ある意味すごいぞ…