早くおばあちゃんの所に行って届けて帰りたいけど、昔からお母さんに



『困っている人がいたら、助けてあげなさい…』



と言い聞かされ続けた私は、お節介だろうと思いながらも女の子たちの方へ近づいて行くことにした



「こんにちは〜…」



慎重に恐る恐る声をかけてみると、みんなこちらをバッと振り返った



「…あなた、誰…?」



「えっと…私赤ずきん!
迷惑かもしれないんだけど、困ってるようだったから、何か力になれないかなって思って…」



笑いつつも、怪しい人に思われてるんじゃないかと焦って話す



すると女の子は



「ありがとう!」



と笑顔で言ってくれた











彼女の名前はアリスと言うらしい



見た目は私と同じぐらいの年




こっちのうさぎは見た目通り名前も白うさぎ



猫の方はチェシャ猫




変わった名前のペットだな〜…



もう1つ変わっているのは、この二匹が言葉をしゃべるということ…




話によると、アリスたちはこことは違う森を歩いている時、変な黒い穴に入って此処に来てしまったらしい…


つまり異世界から来たということになるのかな?



だったら二匹がしゃべっていることにもなんとなく分かる



世界の作りが違うからだろう



ちょっと羨ましい…



「で、此処で何をもめてたの?」



「実は…」



「これだよ」



チェシャ猫が手…前足で切り株の上を指す



見てみると、そこには黄色いランプみたいなのが置いてあった




「何これ?」



「魔法のランプだよ」



「魔法のランプ?」