森の中をどんどん歩いていく



おばあちゃんは1人暮らしで、森の中に住んでいるのだ



「今日も天気いいな〜♪」


雨がなんて降りそうにない晴天の中、機嫌よく歩いていった




森の木々の隙間から日差しが射し込み、蝶々が一輪の花に止まる



「わ〜♪」



ゆっくりと触ろうとした時


「あ…」



パタパタと飛んでしまった


何処かへ飛んでいく蝶々を目で追いかけていると、森の奥の切り株の方へ行った


その切り株の周りには、見慣れない人たちがいた



いや、正確に言えば一人と二匹…



「おい、俺が最初にやるんだ!」



「いや、オレが最初だっ!」



茂みの中から顔を覗かせ耳を立てると、話し声が聞こえてきた



「もう、二人ともケンカしないで!」



「「だって、こいつが…」」



息が合う二匹



「ジャンケンで決めればいいでしょ!?」



「「あ、そっか…」」



女の子の意見に納得したように片手を出し合う、うさぎと猫



でも…



「「この手じゃジャンケンなんてできねぇ〜じゃん!!」」



またしても息が合う



確かに、その肉球付きの手じゃジャンケンができるわけない…



「困ったな〜」



女の子は首をかしげて悩んでいるようだった