「赤ずきん、赤ずきん?」


「な〜に、お母さん」



お母さんに呼ばれ、ひょっこりと顔を出して台所に向かう



「これ、おばあちゃんに届け出きてほしいの
行ってくれる?」



そう言われて渡されたのは、カゴに入った真っ赤なリンゴだった



六個ぐらい入っててちょっと重い…



「大丈夫?」



「うん、大丈夫大丈夫!」


こんなの持てないほどやわじゃないよ!



「じゃぁお願いね〜」



「行って来ま〜す」



お母さんに別れを告げて玄関から出た



別れと言っても、数時間で帰ってこれるのだが…