「おい斎藤」

「あぁ。おはよ」

「おまえ一体なんなんだよ」

「あん?おまえがなんなんだよ」

「ゆきちゃんがおまえのこと気にしまくってた」

「誰だよ」

「ゆきちゃんだよ」

「そんな奴知らねぇよ」

「昨日の今日で忘れんな。いただろ、一番真ん中の一番かわいかった子だよ」

「覚えてねぇよ」

「覚えてろよ」

「興味ねぇよ」

『山下さんおはようございます』

朝からうるさい山下にうんざりしてたら、突然女の声。

「冨田ちゃん!おはよー♪」

『斎藤さんに女の子の話するのやめてください。あと、コンパとか、もう誘わないでほしいです』

それだけ言って、最後に山下を一睨みすると

『おはようございます』

「おはよう」

俺ににっこり笑いかけてから、前を歩いていた松崎に向かって走って行った。