「あ、うわああああああああああああああああっ!!」
身を焼く強い光に縮こまって体をかき抱くのに、苦痛はおさまらない。
生まれたときから今まで、ずっとずっとこの身を焼く光に叫び続けて、疲れ果てているのに気を失っては痛みで起こされる日々が、もうどれくらい続いただろう。
この躯は傷つくことを知らず、そのため声も枯れたりはしない。
ひたすら叫ぶその声には悲痛な響きがあった。
最初の頃は誰かを待って呼んでいたような気がするけれど、誰かを覚えていたような気がするけれど、それも全て痛みが奪って行ってしまって、生きる気力がないだけに今すぐ死にたい。
何にも邪魔されず輝き続ける光をそれでも恨むことができないのは、自分が光の化身だからか。
それでも救われたいと叫ぶ声は遠い地にいる人たちには届かない。
同じように、遠い地にいる人たちの祈りも届かない。
痛みは夜になっても変わらずそこに在り続ける。
だが、本当に少しだけ、その夜は痛みが引いた。
今までにないことだった。
叫びたいのをかみ殺して、耳をすました。
この不思議な出来事には何か意味があるのだと思い込みたくて。
そして、その願いは届いた。
一度も開かれたことのなかった扉が開き、そこには黒く長い髪を高く結わえた女性がいて、名前を呼んだ。

「コウ」