幼なじみじゃイヤなんだ。 Before

「桜ごめん。さっきはどうかしてた。なんて言うか、いっぱい野次馬がいて恥ずかしくなったっていうか……だから、あれは本心じゃない」





桜は黙ったままだったけれど、俺は続けた。






「ごめんな、桜。キツイこと言ってごめんな。酷いこと言ってごめんな」









──俺は桜の事が好きだ。








「辛い思いさせてごめんな。泣かせてごめんな」








──だからもう、泣かさないよ。

だからもう、傷つけないよ。







「約束する。もう桜に酷い事言ったりしない」







──俺が近くにいないと不安に思うほどこれからはずっと側にいる。

なにからも守ってあげる。







「俺が桜のことを嫌いになる訳ないだろ?もう“反抗期”は終わったから、ごめんな桜。いっぱい傷つけてごめんな」  







──そして、いつか…






「俺、桜のこと…」






──いつか、きっと…






「誰よりも大切に思ってる」