幼なじみじゃイヤなんだ。 Before



「返事がないのはOKってことだよね?」






『ステータス』なんていらねぇや。


意地でもなんでもなくて、心の底からそう思った。





「いや俺、好きな子いるから……」





無意識に自分が呟いた言葉にびっくりした。






「え!?」





咄嗟に出た『嘘』だったけど、彼女を納得させるためにはこう言うのが一番じゃないのかな?


そう思った。




咄嗟に出た『嘘』……?







「そう言うことだから付き合えない。ごめんな」






ボー然と立ち尽くす野中に背を向ける。






「ちょっと待って!好きな子って誰?」






背後からその質問が聞こえた時、ふとあいつの笑顔が頭に浮かんだ。