[凛李愛 side]

「じゃあ今から学園祭の出し物を決めます」


篠宮 莉央を好き、という気持ちに気づいてから2週間…


「はぁ…」


あ、またやっちゃった…

最近ため息ばかりついてる…


篠宮 莉央とは今までと同じようには話せないし…

ていうかあたし前まであいつと何話してたっけ?


「はい、多数決で1年3組の出し物はメイド喫茶になりました〜」

「…は?」


メイド喫茶?

何よそれ!!


「ちょ、奏汰、どういうこと?」


あたしは前の席の奏汰に聞いた。


「凛李愛ちゃん聞いてなかったの?多数決で俺らのクラスはメイド喫茶をすることになったんだよ」


…聞いてなかった。

いつの間に決まったのよ…


ていうか…


「それってあたしもメイドになるってこと!?」

「ちょ、凛李愛ちゃん…」


つい大きな声が出てしまった。

クラス中の視線がみんなあたしに集まる。


「凛李愛ちゃんがメイドって絶対売れるよな」

「あぁ、メイド服姿、早く見て〜」

「絶対可愛いよな」


そんな声が聞こえてくる。


冗談じゃないわ…

なんであたしがメイドなんかに…

まぁメイド服を着たあたしももちろん可愛いと思うけど!

でも嫌!!!


そうは思っても多数決で決まったものは仕方ない…

あたしはまだ納得いかないけど。


「そんなに嫌?メイドになるの」


休み時間、琉生が聞いてきた。


「嫌に決まってるじゃない!なんであたしが人に仕えなきゃいけないのよ…」


どっちかというとあたしは人に仕えられる側でしょ?


「でも私凛李愛のメイド服姿見たいな〜」


そう言いながら琉生はあたしのほっぺをツンツン…


「俺も見た〜い」


突然現れた奏汰ももう片側のほっぺをツンツン…


「ちょっと奏汰!気安くあたしに触んないで!」

「ちぇ〜」

「だいたい、人に仕えるなんてあたしには向いてないわ」

「確かに」

「ッ!!」


篠宮 莉央…!!

またこいつも突然現れやがって…


「お前には向いてねぇな」

「なッ!?」


そんなハッキリと…


「向いてねぇけど…」

「…え!?」


ぐいっと顔を近付けた篠宮 莉央。


「メイド服の凛李愛、見たい」

「〜ッ////」


一気に顔が熱くなる。


見たいって…

そんなこと…す、好きな人に言われたら…


「し、仕方ないわね…そんなに言うんならやってやるわよ…////」


って言うしかないじゃない!


「篠宮さんきゅー!これで凛李愛のメイド服姿見れる♪」

「さすがだな、莉央」


ちょっとまだ納得いかないけど…

もう後戻りはできないわ!


未月財閥長女、未月 凛李愛様に不可能はないのよ!!

メイド、やってやろうじゃない!!!