[凛李愛 side]

雲1つない青空…


あたしは今、桜妃学園の門をくぐった…



「おい、あの子見てみろよ!めっちゃ可愛い…」

「あの子って…世界でも有名な未月財閥の長女だろ?」

「まじ!?すっげー!本物のお嬢様じゃん!!」


「顔ちっちゃーい!お人形さんみたい!!」

「足細い!ちょー羨ましい!!」

「ほんと憧れちゃう…」


さすがあたし。

みんなの注目の的ね。

誰もあたしに楯突く奴なんていない。

それも当たり前。

だってあたしは未月財閥の長女、未月 凛李愛様だから!


容姿端麗、成績もトップクラス。

ついでに運動神経も抜群。

まさに非の打ち所がない正真正銘の社長令嬢。


そんなあたしは今日からこの桜妃学園に通う。



「凛李愛!」



むにッ…



突然あたしのほっぺをつっついてきたのは…


「琉生…!」


あたしの昔からの親友、沢村 琉生(サワムラ ルイ)だった。


「凛李愛めっちゃ注目されてるじゃん」


琉生は背が高く、サラッサラの黒髪ロングヘアを後ろで1つに結んでる。

性格はかっこよくて男前。

あたしの頼れるお姉ちゃん的な存在。


「あのさ…つつくのやめて…」


琉生は未だにあたしのほっぺをプニプニ…


「やだ。だって凛李愛可愛すぎるんだもん!」

「それは認めるわ!あたしが可愛くない訳がないもの!」

「そういう強気な性格も好きよー!」


琉生はあたしを溺愛してるみたい…