何っ、何なの今の……
何で、何であの二人が……!?
あたしは校舎から出ると、グラウンドにある
バスケットゴールの下にしゃがみ込み、頭を抱えた。
どういう事?
混乱している頭を落ち着かせ、整理してみる。
「……」
二人はキスをした。
二人は本当は愛し合っていた。
今、出ているこのあたしの涙は
止まる事を知らない。
さっきの映像を思いだすと、
さらに涙が溢れてくる。
苦しい、胸が痛い。
やっとわかった。
こんなに苦しくて、辛くて、涙が出るのは、
あたしは、柳瀬の事を先生として見ているだけじゃなかったんだ。
こんなにも、こんなにもあいつを想ってたんだ。
やっと気付けたのに、やっと気付けたのに……

