「あっ、カナ?久し振りぃ~」
「誰よ、カナって!」
口を膨らませて、
さっき出していた甘い声とは
真逆の怒った声でそう言った。
彼女が居るのに他の女と電話なんて……
こいつ、最低。
何か……母親とか、父親を思い出す。
こういう軽い人っていうか……
たらしの人って、あたし大嫌い。
「あぁ~ごめん、もう今日は予約入ってるんだ」
予約……?
ってどういう事?
あたしは気になって、
男の電話の声に集中して耳を傾けた。
「ごめんねぇ~明後日の夜なら空いてるけど?・・・いける?じゃあ明後日の夜で。またね~良いカラダになってんの、期待してる」
・・・・・・
さいってい……

