手を引っ張られ、着いた場所は、

お洒落な雰囲気のバーだった。



未成年が入る所では無いのに、

此処にあたしを連れてきた由香ちゃんが不思議だったけど、



「尚ー!久し振り!」



と、バーのカウンターに居る

大人の男性に喋りかけていた。

年齢は……
柳瀬よりも上かな?


その男性は由香ちゃんに気付くと、
ニコッと微笑んでから、


「あれ?由香学校は?まさかお前サボったんじゃないだろうなぁ?」



グラスを拭く手を止め、あたし達に近付いて来た。


由香ちゃんを見ると、頬を赤く染めて「てへへ」と言いながら笑っていた。