「キスして良い？」
「はぁっ！？何で今このタイミング！？」
あたしは柳瀬の腕から離れ、いきなりそう言ってきた柳瀬に呆れていると、
「さっきの打ち上げの……お詫び」
そう言うと、
あたしはまた柳瀬の腕の中に引き戻された。
「ははっ……お詫びって何だそれ……」
あたしはそう呟きながら、拒否する事も無くじっとして居ると、
「茂里、強くなったな」
「へ？」
柳瀬は優しくあたしの頭を撫でてから、
そっと唇に触れた。
「さすが俺の彼女」
「ばぁか……」
悲しくも無いのに、
何故かすごく泣きたい衝動に駆られた。
何か温かいものが胸の中に咲き乱れていた。
