「大丈夫だよ!柳瀬さん、ちょっと疲れてたんだよきっと……」
美砂はそう言うとあたしにピンクのハンカチを差し出して、泣いているあたしの背中を優しくさすってくれた。
「心配しなくても大丈夫だよっ、だってさっき柳瀬さんと話してたら本当にお姉ちゃんの事愛してるんだなぁって思ったんだもん」
「え……?」
美砂はハンカチを受け取ったあたしに、優しく微笑み、
「お姉ちゃんはいつも強がってるけど、本当は寂しがり屋で弱いから、
ちゃんと傍に居てあげて下さいねって言ったら、
“そんなの分かってるよ”って言ってた。
ああ、お姉ちゃん愛されてるなぁって、幸せ者だなぁって思ったよ」
そう言ってニカッと笑った美砂の笑顔が、
少し、あたしの心を落ち着かせてくれた。
「だからさ、信じて待ってあげようよ」
「……うん」
あたしがそういうと、美砂はあたしの手を握ってくれた。

