拓未くんって、ほんとすぐにあたしの事分かっちゃうんだよなぁ。
あはは、笑っちゃう。
「……とりあえず、中入ろう?」
拓未くんはそう言うと、あたしの腕と肩を持って、中へ連れて行ってくれた。
「あれ?どうしたのっ、大丈夫?琥珀ちゃん」
新山さんが心配そうな顔をして
あたしに駆け寄ってきた。
「すみません……」
「気分悪いみたいなんで……ちょっと向こうで休ませます」
「分かった。今あんまりお客さん来てないし、人手は足りるから、拓未は琥珀ちゃんに付いててくれる?」
「はい」
あたしは拓未くんに休憩室まで連れて行ってもらった。

